残酷無惨の映画千本斬り

「日曜の昼暇か?」と友人からメールが。誘われたのがこれだった。
どんなイベントか→http://www.mizunoharuo.com/maeuri_ticket.html#senbon_giriこれを見るとチョッといい感じがしませんか?思ったあなたあなたも閣下の虜です。
私は、何も考えずに参加しました。
11時半の開場に合わせて11時に到着。並んでいるのは10人ぐらい。
その時点で気がつくべきでした。
会場はシアターアプル。入った事は無くても新宿コマ劇場付近に行くと看板があります。カンコンキンシター等がやっている劇場です。
シアターアプルは700人収容可能な割と大きな会場です。
でも。お客さんはどう水増しして発表しても100人いませんでした。
この時点でも気がつくべきでした。
12時開演のはずが11時45分頃司会の人が出てきました。
これからお笑い芸人が登場、と言いました。これが前説って奴か、肯く私。
お笑いは好きなので面白くなくても笑ってあげよう。マザーテレサのような慈母の心で芸人さん達を迎えました。
1組目。酷かった。でも、前説だから。で、いよいよ本番。と、構えていると。「次は面白いですよ」by司会者。あれっ、前説って二組もやるんだ。
この時点でも気がつくべきでした。いやhpを見るとちゃんと書いてあるんです。
イベント内容
・これから公開される大作映画の予告編をトークでめった斬り
 <コント>
 「アイデンティティ
 「さいゆうき団」
 「ノーザンライト」
 「わさび」
 「おねがい」
コント込みなんです。延々約2時間弱。苦行とも思える時間が流れていきました。お笑いって面白くない演目を強制的に見せられると虚脱状態になる事が分かった。あの時尋問されたら何でも白状していた。
漸くコントが終った。さて、いよいよ本番か!次は歌でした。松尾何某というおばちゃん。私の繊細な神経はこの時点で絶えられませんでした。おばちゃんが出てきた時点でロビーに脱出。
終った頃に戻りました。
そんな苦行を経て、いよいよ本番が始まりました。
閣下(水野晴夫の事、以下閣下)登場。みなさんは水野晴夫ってどんな人だと思いますか?「映画って本当にいいものですね」でお馴染みの福々しい顔をして目がギョロっとしたおじさん?そのイメージ像をかなり老人寄りにして&ボケを加えてください。今の水野晴夫が出来上がりです。
ただのボケ老人です。人前に出てきてはいけません。
このイベントの真の目的はシベチョーでお馴染みのシベリア超特急の宣伝です。トークの合間合間にシベチョーの宣伝が入ります。私も会場を出るときはすっかりシベチョーを見る気分になってました。まるで新興宗教の洗脳セミナーのようでした。
このイベントのもう一つの目的。映画の予告編を見て適当にコメントする。
これはまぁ面白かったです。映画会社の宣伝マンが壇上で説明してました。
意外でもないけど殆ど女性でした(5人中4人)。そこで閣下は独走。「どうして映画業界に入ったの?」一人一人に聞いてらっしゃいました。「映画が好きだからです」。その答えに目を細め嬉しそうな顔をしてらっしゃいました。
そんなこんなでトークは進みます。
つい先日、同じ会場で・水野晴郎名作セレクションという事で「大脱走」を上映したそうなんです。全然客さんが入らなかったようなんです。
歌舞伎町の映画街では「東京タワー」に長蛇の列が。並んでいるお客さんに向かって閣下はこうおっしゃいました。「面白くないよこんな映画」「面白くないんだよ」スタスタスタ、クルッ「全然面白くないんだよ」。
有り難いお言葉を投げかけられました。私も激しく同感でございます。
あんな映画を見るより「大脱走」を見なさい。
さて、長々と書いた今日のブログ。締めはこの人。
エメラルド王こと早田英志。世界に流通しているエメラルドの6割はこの人がかかわっている。日本に限っては8割近くかかわっている。と言われている人物です。その半生をドキュメンタリータッチで描いた映画「エメラルド・カウボーイ」→http://www.uplink.co.jp/emerald/
コロンビアの山奥で撮影したため、役者も監督も逃げてしまい、結局、製作総指揮・監督・脚本を本人がやっています。閣下と同じ匂いがしました。
偉大なる自腹映画です。
この映画の見所は若かりし時のエメラルド王の姿です。当然と言えば当然ですが、コロンビアの山奥にのこのこ出かける気骨のある若い日本人の役者などおりません。役者は外人です。前振りがあったにせよ宣伝であれだけ笑いが取れる映画を私は知りません。本人を目の前で見ているだけに爆笑度は倍化されました。
エンディングはあっさりと終りました。
終了時間16時。11時から来ていた私は5時間近くいたことになります。
その時だったら林真理子も○人に見えたと思います。
友人とは劇場の入り口で別れました。無言で。
本当はもっと色々な事がありました。これはほんの一部です。
次回の開催の時には大嫌いな人を誘おう。