完読No.33 最も危険な場所(上)(下) スティーブン・ハンター 著 扶桑社ミステリー

doradora05112006-04-19

いやぁ〜、面白い作品だこと。家にあったので読んでみました。S・ハンターは「極大射程」を読んだ事があります。最後まで読むと原題の「Pale Horse Coming」の方がしっくりきます。
兎に角、長いんですが、飽きさせない濃い内容。主人公の不屈の精神に感動。読んでいるだけでめげそうな辛い状況でも、決して諦めない精神力はどこから来るの?結果的に法を無視した必殺仕事人風の結末になりますが、底辺に流れる正義に読者も納得。この後どうなるんだろうという興味はありますが、それは本人たち次第。
以下ネタバレ
構成もいいです。先ずは元検察官で地元の名士でもある弁護士サムへの依頼から始まる。ある黒人を探して欲しい。森の奥深くにある刑務農場へ送られたきり行方が分からない。サムは親友アールへその仕事に就く事だけを言い残して刑務農場へ向かう。そして拘束される。アールはサムを救出に向かう。サムを無事に逃がすが今度はアールが拘束。とんでもない酷い扱いを受けるも自身の身元は明かさない。そして決死の脱出。更に仲間を集めて刑務農場を攻撃しに行く。裏ではサムがこの刑務の上の存在の謎に迫る。一冊(上下2冊だけど)で2度も3度も美味しい本です。GW暇な人。読む本が無くて困っている人にはお勧め。但し、心臓の弱い人、激しい暴力シーンが苦手の人は読まない方が幸せ。