完読No.114 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ4 夢枕 獏 著 徳間書店


裏表紙

「ものを書くというのは、何かとても罪深いことのような気もしているのです」
「−」
「貴妃様が、幸せであったかそうでなかったか、そんなことは他人にはわからぬことです。当人であってもわからない。あなたは、御自分のこれまでの生涯を振り返って、どちらだと答えることができますか」」
逸勢は、白楽天に問われ、
「わかりません」
首を左右に振った。
「そのわからぬことを、わたしは書こうとしているのです。貴妃様の生きた時間に対して、まことに罪深いことをしようとしているような気がするのです」

以下ネタバレ
最後まで読み終わった。結局、楊貴妃の話なんだよな。本人のあとがきでは自画自賛だった。確かに凄く面白かったけど。私は空海の事が読みたかったんだよね。
参考文献に「空海の風景 上・下」司馬遼太郎著(中央公論)が載っていた。買おう。
参考文献と言えば。電車の中でこの本を読んでいると、目の前の男性(おっさん)が「楊貴妃 村山吉廣 著 中公新書」を読んでいた。偶然って!!!!