完璧が負けた

WOWOWエキサイトマッチ 7/28放送分
WBA世界ウェルター級タイトルマッチ(7月26日、アメリカ、ネバダ州ラスベガス)
2階級制覇チャンピオン WBA世界ウェルター級チャンピオン 前WBO世界S・ライト級チャンピオン
ミゲール・コット(プエルトリコ)
27歳(1980年10月29日生)身長173cm、リーチ170cm32戦全勝26KO

IBF世界ウェルター級チャンピオン 元WBO世界ウェルター級チャンピオン
アントニオ・マルガリート(メキシコ)
30歳(1978年3月18日生)身長180cm、リーチ183cm42戦36勝26KO5敗1無効試合
以下ネタばれ
WOWOWの見所

事実上のウェルター級最強決定戦 序盤からスリリングな打撃戦か
フロイド・メイウェザー(米)が引退を表明したいま、ウェルター級最強はコットという声が多い。シドニー・オリンピック出場後にプロデビューしてから7年。S・ライト級とウェルター級を制覇し、負け知らずの32連勝(26KO)。すでに世界戦だけでも12戦を経験している。そのうち10度はKO決着という凄まじさだ。
身長173センチ、リーチが170センチと体格には恵まれていないが、小さな塊となって相手の内懐に入って正確な強打をヒットしてけりをつける戦闘スタイル。エキサイティングでスリリングという、ボクシングに必要不可欠な要素を存分に持ち合わせた選手といえる。
エキサイティングとスリリングという点では、一方のマルガリートも負けてはいない。こちらは身長180センチ、リーチは183センチ。恵まれた体を持つが、その利に甘んじることなく積極的に距離を詰めていって叩き下すような右フック、下から鋭角的に突き上げるアッパーなどで相手をねじ伏せてしまう。戦績は42戦36勝(26KO)5敗1無効試合。数字の上ではコットに及ばないが、実力では決してひけを取らないだけのものがある。「ティファナ・トルネード」の異名があるように、回転の速い連打は相手にとっては脅威であろう。数々のタフファイトを経験してきた歴戦の雄といえる。
当初、この試合は統一戦として行われる予定だったが、マルガリートがIBFタイトルを返上したため、コットの持つWBAタイトルのみがかけられることとなった。しかし、「ウェルター級最強決定戦」であることに変わりはない。プロモーターがつけたイベント・キャッチも「THE BATTLE/LA BATALLA」というシンプルなものだ。
体格ではマルガリートが勝るが、この前IBFチャンピオンがミドル・レンジとショート・レンジでの鋭角的な回転の速い連打を得意とすることを考えると、コットに数字ほどのハンディはないといえるだろう。もし戦いにくさがあるとしたら標的が高いということぐらいだろう。
ともに中近距離での戦いを望むタイプだけに、序盤から激しいパンチの交換が予想される。ガードを固めたコットが踏み込んで左フックを振るい、マルガリートが上から右、下から左を突き上げるはずだ。タフネスを誇るマルガリートだが、コットのパンチを受けても立っていられる保障はない。同様にコットもマルガリートのベスト・ショットを浴びて無傷というわけにはいくまい。スリリングな攻防の末、中盤から後半にかけて大きなヤマが訪れるのでないだろうか。
ちなみに、賭け率はカードが発表された当初は7対5と接近していたが、9対5⇒11対5⇒12対5⇒13対5と試合が近づくにしたがってコットが差を広げている。
勝者が、12月6日にラスト・ファイトを公言しているオスカー・デラ・ホーヤ(米)の対戦候補に浮上する可能性が大きいだけに、様々な意味で注目度の高い試合だ。

何となく、見る物が無くて見てました。最近、ボクシングから離れていたので新鮮。
そして、ショック!!!!なんと、ミゲール・コットが負けました。これは、コットが弱いからではなく、マルガリートが強い打たれ強いからでしょう。打たれても打たれても前進を止めない。相打ちは勝ち。ひるまない。天才ボクサーの鉄壁の防御に拳をぶつける。自分の体力が尽きるのが先か、コットが根負けするのが先か。後退のネジはないよ。そんな、震えが来るような戦いでした。