こいつは凄いぞ

WOWOWエキサイトマッチ 3月9日(月)放送分
3団体統一S・フライ級タイトルマッチ(WBA、WBC、IBF)(2月7日 アメリカ、カリフォルニア州
http://www.wowow.co.jp/sports/excite/2009_mar_02/
3団体統一世界S・フライ級チャンピオン(WBAWBCIBF)前IBF世界フライ級チャンピオン
ビック・ダルチニャン(ホーム:豪州)(出身:アルメニア)33歳(1976年1月7日生)身長166cm、リーチ164cm33戦31勝25KO1敗1分
V.S.
3階級制覇チャンピオン
WBA暫定世界S・フライ級チャンピオン元WBC暫定世界フライ級チャンピオン元WBC世界L・フライ級チャンピオン元WBO世界L・フライ級チャンピオン
ホルヘ・アルセ(メキシコ)29歳(1979年7月27日生)身長168cm、リーチ175cm56戦51勝39KO4敗1分

見所
強気の攻撃型同士の対決 壮絶な打撃戦のすえにKO決着か
クリスチャン・ミハレス(メキシコ)を屠って3団体統一を果たしたダルチニャンが33戦31勝(25KO)1敗1分、L・フライ級、フライ級、S・フライ級で3階級制覇を果たしたWBA暫定チャンピオンのアルセが56戦51勝(39KO)4敗1分。ともに軽量級とは思えない高いKO率を誇っている。
このふたり、機の強さを前面に押し出した攻撃型という共通点はあるが、ボクシングの組み立てやKOパターンは異なる。
まずダルチニャンにはサウスポーという特徴がある。比較的ルーズなガードからフェイントなどを交えて強引に打ち込んでいく戦闘スタイル。左で切り込むケースが多く、ダウンやKOはこの左で生み出されることが多い。力まかせの変則スタイルには違いないが、シドニー・オリンピックに出場するなど176戦158勝(105KO、RSC)18敗という豊富なアマチュア経験が、この「レイジング・ブル」のベースになっていることを忘れてはなるまい。
一方のアルセは一発の破壊力ではライバルに一歩譲るが、こちらはパンチの威力+回転力で勝負する強打者だ。アマチュアで40戦、プロでは56戦、キャリアは十分だ。下のクラスから上げてきた点はダルチニャンと同じだが、体のフレームなど総合的な体格面ではハンディがあるといえよう。ディフェンスに関しては高い評価を与えることはできないが、これまでは攻撃で補ってきた感がある。また、2年前のミハレス戦(12回判定負け)を見ても分かるように、サウスポーを明らかに不得手としている点も気になる。こうしたマイナス要因を気力とパンチの回転でどこまでカバーできるか。
ディミトリー・キリロフ(ロシア)を5回でKO、ミハレスにもワンサイドの9回KO勝ちと、33歳にして勢いを増しているダルチニャン有利は動かしがたい。4対1という現地のオッズほどではないにしろ、この3団体統一王者が試合を前にして大きなアドバンテージを握っていることは間違いない。
ともにKO宣言をしているが、真正面からの打撃戦はアルセにとってあまりにリスクが高すぎる。サイドに揺さぶりをかけたり俊敏に出入りを繰り返してダルチニャンの圧力を削ぐことも頭に置いた方がいいのではないだろうか。
いずれが勝つにしても、スリリングな打撃戦のすえKOで決着がつきそうだ。

結果は、11R終了時TKO?でビック・ダルチニャンの勝利。
結果以上に面白い試合でした。
アルセが凄い。
打たれても打たれても前にでる。
12Rでギブアップしたが、その後も元気に動き回っていたので、やれたんじゃない?って気がしました。


ジョーさんが面白い事を言っていた。
ダルチニャンの左アッパーのカウンターに対して、左に回り込む作戦を取らない、アルセ陣営に対して。
「アルセのセコンドは、左回り込む事を知らないんですよ」
オイオイ、幾らなんでも知ってるだろ?
ボクシング素人の私だって知ってるぞ。
ボクシング王国のメキシコ人が、その事を知らないはずが無い。
だとすると、アルセがダルチニャンを舐めていたのか、ダルチニャンの左アッパーが想像以上だったかのどちらかでしょう。
いい左だもの。あれは、よけられない。


さて、名城はどうするのか。ダルチニャンへ挑戦するか?防衛をするか?
ダルチニャンに勝つには、あの左を封じないといけない。
それ程言うなら、ジョーさんにアドバイスを求めよう。