完読No.27 探偵は今夜も憂鬱 樋口 有介 著 創元推理文庫


裏表紙

美女に振りまわされつつ、事件調査も生活の糧にしているフリーライターの柚木草平。エステ・クラブの美人オーナーからは義妹に関する調査、芸能プロダクションの社長からは失踪した女優の捜索、雑貨店の美人オーナーからは死んだはずの夫から送られてきた手紙の調査の依頼が迷い込むが・・・・。柚木を憂鬱に、そしてやる気にさせる美女からの三つの依頼。私立探偵シリーズ第三弾。

以下ネタバレ
相変わらず美女に弱い。モテテいるのか、もてあそばれているのか分からない草平さん。今回は短編(本人は苦手らしい)を3篇。全てタイトルに「憂鬱」が入っている。確かに憂鬱な依頼だった。見える出来事の浦に隠された男女の、人間同士の暗い思い。そんな事件を扱いながらも、いや、それだからこそ、草平さんは美女に一目ぼれする。若いのも年上も同年代も彼には関係無い。いい女を見ると惚れてしまう。病気です。いつか女性に刺される。いや、「夜明けのコーヒーを一緒に飲もう」と誘われているゲイバーのママに・・・・。